クリニックからのお知らせ

花粉症の漢方治療
2011/02/25(金)

いよいよスギ花粉症の季節になりました。患者様の中には漢方治療について質問される方も多く、参考になればと思い、簡単な説明をご紹介いたします。

 漢方では、アレルギー性鼻炎は水分代謝が悪く、体の防衛力が弱い人がかかりやすいという考えがあります。水分代謝は水分の取りすぎや過労、ストレスなどによって悪化し、代謝されない栄養水が体内に残ったため体の生理機能も影響を受けて防衛力が低下します。
 そこに花粉などの異物が侵入して引き起こされるのがアレルギー性鼻炎です。ですから花粉などの外的な原因よりも、むしろその人の内部に問題があると考えられています

まず「冷えの鼻炎」-薄い鼻水が一日中止まらす、くしゃみを繰り返すといった花粉症に多く見られる症状の鼻炎。鼻水やくしゃみなどは、体に冷えを抱えていると考えられており、こうした症状には『小青竜湯』が適しています。この薬には体を温めながら水の代謝を調整し、アレルゲンを除去していく働きがあります。
 次に「冷えプラス鼻づまりの鼻炎」-くしゃみや鼻水が治まっても、鼻づまりだけが残ってしまう鼻炎には、冷えだけでなく、つまっている鼻を通す治療を施す必要があります。それが『葛根湯加川芎辛夷』。アレルゲンを排除するとともに、体を温め鼻づまりを改善します。
 3つ目は「熱(炎症)の鼻炎」-鼻炎は慢性化しやすい疾患のひとつで、慢性化してくると熱を帯びてくる傾向にあります。鼻水が粘り気を帯びて膿のような鼻汁が出たり、目のかゆみ、充血、口の渇きなどの症状も現れます。こうした鼻炎には『荊芥連翹湯』が適しています。この薬は抗炎症作用によって上半身の炎症(粘い鼻水、目の充血など)を鎮めるとともに、慢性鼻炎を調整する働きがあります。またアレルギー性鼻炎だけでなく、蓄膿症などや通年性の鼻炎にも適しています。(参考ホームページ:http://www.sm-sun.com/family/arebien/top.htm

花粉症の治療は、初期治療が大切です。早めの受診をお勧めします。

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